――ねえ、お姉ちゃん、お話しして!
――あら、いいの?せっかくの外なのに。
――いいの!私ね、お姉ちゃんのお話だーい好き!
――あらあら、うふふ。嬉しいこと言ってくれるわね。それじゃあ、一つお話してあげようかしら。
――やったあ!
――これは、昔々の話。一人の王子様と彼を取り巻く運命の物語―――
幸福の庭
「そ、そんなの覚えてねえよ!俺は王子じゃない!」
準備中…
運命の輪
「その約束が守れたら、教えてあげる」
準備中…
籠の中の鳥
「俺は……この場所にいていいのかわからなくなるときがあるんだ。」
彼は一人、城の外へと思いを馳せる。ここではない違う世界を、自由に羽搏ける時を夢見て。
それは、籠の中に居ては掴むことができない、すぐ側にある未来。